6月, 2017年

株主や社員の権利と責任

2017-06-21

株主の権利と責任

株主や社員の権利と責任

 

○株主の権利

 

・自益権:株主が自分自身のためにもつ権利

・配当を受ける権利

・会社決算時の分配を受ける権利

 

・共益権:株主が会社のためにもつ権利

・株主総会の議決権

・役員に対する各種行為の差止請求権

 

○株主と社員の責任

 

・株主有限責任の原則:株主は出資額以上の責任を負いません。

仮に会社が倒産した場合でも、未払いの買掛金や借入金など、会社の負債を引き受ける必要はありません。

合同会社の社員も、株式会社の株主と同じく自己の出資額以上の責任は負いません。

 

・上場企業以外の多くの株式会社や合同会社では、株式や持ち分の譲渡が自由にできる環境にないため、経営が悪化したからといって、倒産前に株式や持ち分を売却して済ませることはできません。

 

○株式の譲渡制限

 

・譲渡制限とは、会社の株式を譲渡する際に会社の許可が必要であると、定款に定めておくことです。

 

・譲渡制限をかけた場合、譲渡を承認する機関も併せて定款に定めます。通常は株主総会か代表取締役を譲渡承認する機関として定めます。

 

・譲渡制限をかけている会社を一般的に非公開会社といいます。

 

・上場している会社の株式は自由に他社に譲渡できるのが原則です。株式の譲渡を自由に認める会社を公開会社といいます。

 

 

・小規模は会社においては、知らない株主が勝手に経営に関与するようになるのは望ましくありません。

そこで、こうした会社では通常、株式に譲渡制限を設けます。

 

○株主名簿の作成

 

・株主となる者が決まれば、株主の情報を株主名簿に記録します。株主名簿の作成は会社法で義務付けられています。

 

・発起設立においては、設立時の発起人が出資者となり、設立後にそのまま株主になるので、発起人の情報が名簿に記載されることになります。

 

・発起人が1名でそのまま代表取締役になる場合は、株主も1名になりますが、必ず作成しましょう。

 

・会社設立後の税務署などへの届出(法人設立届書)でも、株主名簿の添付が求められます。

 

・株主名簿に記載すべき事項を述べます。

 

  • 株主の氏名
  • 株主の住所
  • 株主の株式数
  • 株式の取得日

 

○公開会社と非公開会社の違い

*4倍制限:公開会社では、発行可能株式総数が設立時の発行株式数の4倍以下でないとなりません。ただし、非公開会社では、この制限はありませんので注意です。

公開会社 非公開会社
取締役の設置 設置しなければならない 設置しなければならない
取締役会の設置 設置しなければならない 設置しなくてもよい
会計参与の設置 設置しなくてもよい 設置しなくてもよい
監査役の設置 例外なく設置しなければならない 取締役会を設置する場合のみ設置しなくてはならない(会計参与を設置している場合を除く)
取締役の任期 最長2年 10年までの伸長が可能
発行可能株式総数 4倍制限あり 4倍制限なし

こちらも参考にしてみてください➡「会社設立の5ステップ」

出資金払い込みまでの流れを知ろう

2017-06-14

出資金

出資金払い込みまでの流れを知ろう

○出資金とは

・出資金とは、設立当初に出資者が、設立する会社のために払うお金(現物出資の場合はその物件の時価となります)をいいます。

・出資金は会社設立後に、会社の資本金となります。

○出資金の払込手続きの流れを示します。

1.まず、各出資者が出資する現金出資のお金を、いったん出資者代表の個人の銀行口座へと振り込むことになります。(その理由は会社設立手続きの段階では会社がまだ存在していないため、会社の銀行口座を作ることができないためです。)

2.出資者代表の銀行口座に振り込まれた通帳のコピーを加工し、証明書とします。

3.会社設立後に、会社の銀行口座を開設します。

4.出資者代表の口座から、法人口座に資本金を振り返えます。

○資本金決定にあたっての検討事項

・資本金(出資金)を決めるにあたって、まずは事業全体でどれだけの資金が必要かを把握しなければなりません。

・めやすとしては、開業時にかかる設備資金と最低3か月の運転資金の合計を準備しましょう。

・最初に、事業全体で当面どれだけの資金が必要か、具体的に書き出してみましょう。

・不足する分は創業融資の借入、親族や知人からの借入などでまかなうことを検討しましょう。

○必要な開業資金リスト

・店舗や事務所の開設に必要な費用
・敷金・礼金・補償金
・前家賃(1か月分)
・仲介手数料
・内装・外装工事費用

・必要な設備・備品にかかる費用
・厨房設備
・机・椅子・棚・照明類
・パソコン・プリンター(複合機)・電話(ファックス)
・OA備品・文房具類

・広告宣伝・販売促進に必要な費用
・名刺
・ホームページ制作
・カタログ制作
・チラシ・パンフレットの制作

・そのほかに必要となる費用
・フランチャイズ加盟金・補償金
・許認可取得費
・そのほか開業時に必要なもの

・固定費
・店舗・事務所の賃貸料
・人件費
・税理士費用
・リース・メンテナンス費
・水道光熱費
・通信費
・そのほか

・変動費
・仕入代金
・運送費
・ガソリン・移動交通費
・広告宣伝費
・そのほか

※出資金の払い込みまでの最も注意する点は、お金の行方になるでしょう。

特に会社が設立されるまでは、いったん会社を作ることになる代表者となる方の個人口座に金銭を集めることになるのですが、その場合にはすでに利用して銀行口座に金額が残っているものではなく、会社を作るためだけに利用する専用の管理用の口座を利用したほうが、お金の行方を把握しやすいので、参考にしてみてください。

こちらも参考にしてみてください➡「会社設立の5ステップ」

5分でわかる資本金

2017-06-07

資本金

5分でわかる資本金

 

○資本金とは、出資者から集めた会社設立時の元手の資金のことです。

会社から見れば、借入金と異なり「返済義務がないお金」であり、出資者から見れば、出したお金の範囲内でしか責任を負わない(有限責任と言います)「会社に対して投資したお金」ということになります。

 

○発起設立では発起人が出資者となります。
出資者は、株式(合同会社では持分となります)を取得することで、株主総会における会社の意思決定に関し、一定の議決権を行使することができます。

 

○議決権の割合によって、会社の今後に多大な影響を与える決議も可能となります。

 

○誰が出資者になるか、出資割合をどうするかを、出資金の払込前に十分に考慮して決定しましょう。

 

○創業時の会社役員としては、特別決議も議決可能な出資総額の2/3以上を確保すれば、創業役員以外からの予期せぬ議決を防止でき、安定的な状態を確保できます。

 

○合同会社では、社員の入退社や定款の変更は、社員全員の同意により決定します。

 

○株主総会の議決権(株式会社)について述べます。

○合同会社の社員総会の議決 ○1円会社は可能か?

・2006年に施工された新会社法では、最低資本金制度が撤廃され、資本金1円でも会社(1円会社)をつくれるようになりました。
・資本金とは会社の事業を行ううえでの元手です。元手が1円では基本的にペン1本も買えないことを認識してください。
・自己資金1円では創業融資の審査も通りません。そのため1円会社では、事業で使いうお金は、すぐに社長のポケットマネーから貸し付けることになるのです。
・資本金1円の会社は、登記は確かにできますが、事業を行う際にはかなり無理がある状態となります。安易に言葉のイメージに流されないよう注意しましょう。
とりあえず会社を作ってみたいというのであれば、お試しで1円資本金会社を作るのはいいかと思います。
・通常の状態で事業を行うには、十分な自己資金をもとに始めることが重要です。
○資本金を決める際の検討ポイントについて述べます。

  • 税金の観点

・設立時の資本金が1,000万円未満の場合、原則として設立事業年度と翌事業年度は消費税を納めなくてもよい。ただし例外があります。・法人住民税の均等割は資本金の額(一部を資本金樹陰備金に繰り入れた場合は合計額)が1,000万円超になると、年額7万円から18万円へと増額する。

  • 信用の観点

・資本金は、会社の信用度を図るひとつの基準です。新会社法が施工され最低資本金制度が撤廃された今でも、この商慣習が残る企業もあります。・相手によっては資本金額を取引基準としている場合もあるため、あらかじめ調べておくことが必要です。

  • 創業融資の観点

・創業融資制度によっては、事業全体で要する資金の1/10~1/2の自己資金、つまり資本金を準備しているかどうかを要件としている場合があります。・事業全体で要する資金を把握し、創業融資を受けるにはいくらの自己資金(資本金)が必要かを計算しましょう。

  • 許認可の観点

・許認可によっては、自己資本金額(資本金額)が許認可の要件となっています。たとえば旅行業(300万~3,000万円)、有料職業紹介事業(500万円)、一般労働者派遣業(2,000万円)など。・許認可が必要な業種の場合、資本金要件がないか、設立前によく確認しておくことが必要です。
○発行済み株式数と発行可能株式総数
・株式会社では、資本金額を決定したら、同時に発起人同士で発行済み株式数と発行可能株式総数を決めましょう。
・発行済み株式数とは、設立時に発行される株式の数です。
・資本金の額を1株の金額で割った額が発行済み株式数になります。
・1株の金額は、会社が自由に設定できます。通常は計算のしやすさから多くの会社が1万円で設定しています。
・発行可能株式総数も決める必要があります。これは、今後どの程度資本金を増やしていくかという「枠」です。
・公開会社でなければ発行可能株式総数に制限はありませんが、迷った場合は公開会社の4倍制限にならい、発行済株式数の4倍で設定する場合が多いです。
○資本金と税金の関係
・資本金が絡む税金としては、消費税と住民税があります。
・消費税は通常、会社設立年度においては課されませんが、設立時の資本金が1000万円以上の場合には、設立年度から課税されます。さらに、売り上げや人件費の額によって、翌年度または翌々年度から課税される場合があります。
・住民税は資本金の額(出資金の一部を資本準備金とした場合には、その合計額)により、赤字か黒字かにかかわらず税金が課されます。
・多くの会社が該当する「従業員50人以下で資本金1000万円以下の場合は、住民税は年額7万円がかかります。
・創業当初の税金負担は資金繰りに重くのしかかります。資本金を1000万円以上にする際には、本当にそれが必要なことかどうか、新調に検討しましょう。

定足数

(株主総会実施に要する最低出資者数)

評決数

(議決に要する最低議件数)

普通決議 過半数

(定数の定めでなくすことがけきる)

出資した当該株主の議決権の過半数 役員およべ清算人の報酬決定、剰余金の配当
特殊普通決議 過半数

(定款の定めで1/3まで軽減できる)

出席した当該株主の議決権の過半数 役員(取締役・会計参与・監査役)の選任、解任
特別決議 過半数

(定款の定めで1/3まで軽減できる)

出席した当該株主の議決権の2/3以上 定款の変更

資本金の額の減少

特殊決議 議決権を行使できる株主の半数以上かつ議決権を行使できる株主の議決権の2/3以上 全部の株式を譲渡制限とする定款の変更
社員全員の同意 社員の過半数
・社員の加入

・社員の持ち分の譲渡

・定款の変更

・不動産取引などの重要な取引

こちらも参考にしてみてください➡「会社設立の5ステップ」

本店所在地のメリットとデメリット

2017-06-03

本店所在地

本店所在地のメリットとデメリット

1.自宅兼事務所の場合

○自宅が賃貸住宅の場合

賃貸契約書では多くの場合、事業用の使用を禁止しています。

その部屋を本店として登記してよいかどうか、必ず不動産業者または大家に確認する必要があります。

たとえば、プログラミングや客先常駐型の業務のように、不特定多数が出入りをする業務ではない場合は、許可されることもありますので、あなたの事業を説明したうえで一度業者や大家さんに確認することを忘れないようにしてください。

○分譲マンションの場合

管理規約で事業用の使用が禁止されている可能性があるため、事前にマンション管理組合などに確認しておきましょう。

○自宅兼事務所のメリット

・初期費用がかからない

・新たに賃料が発生しない

・通勤がない(時間の節約、満員電車からの解放、体力温存)

・服装や身なりを気にする必要がない

・通勤交通費の節約

○自宅兼事務所のデメリット

・登記簿謄本、名刺、ホームページなどで自宅住所を公開することになるため、プライバシーを守れない可能性がある

・仕事とプライベートの空間的、時間的な区分が難しい

・許認可によっては、自宅では認められない業種もある(宅地建物取引業など)

・打ち合わせ場所の確保が難しい

2.賃貸オフィスの場合

○敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用や毎月の家賃をすべて自己資金でまかなうのはかなり負担となるため、多くの起業家は創業融資制度を活用して、その資金をもとに契約しています。

○賃貸オフィスのメリット

・一部屋まるごと借りるため、自由なオフィス設計が可能

・独自のオフィスを持っているという安心感から、顧客からの信用度が高まりやすい

・打ち合わせなどに利用しやすい

○賃貸オフィスのデメリット

・賃料や初期費用が高い

・机、イスなどの備品を用意する必要がある

・賃料水準によっては、立地や建物のグレードが下がる場合もある

○シェアオフィスのメリット

・賃貸オフィスに比べ、保証金などの初期費用が割安

・机、イスなどの備品を購入する必要がない

・安価で一等地にオフィスを持てる

・電話応対サービスなどを利用できる

○シェアオフィスのデメリット

・許認可によっては認められないものもある

・銀行口座の開設が困難になる可能性がある

・社会保険、雇用保険への加入時に障壁となる可能性がある

・規約で決められたコピー代や回線使用料などの付帯費用も入れると、結果的に割高になる可能性がある

・住所をWeb検索した場合、同一住所に複数の会社が表示されるので、顧客などから不審に思われる可能性がある

○バーチャルオフィスのメリット

・バーチャルオフィスとは、ワークスペースを一切借りずに、住所と会議室の利用権だけを借り受けるタイプです

・賃料が日所に安価

・オフィスの住所を一等地にすることが可能

・電話応対サービスなどを利用できる

・保証金などの初期費用が格安

・自宅住所などを公開する必要がない

○バーチャルオフィスのデメリット

・許認可によっては認められないものもある

・社会保険、雇用保険の加入が困難

・銀行口座の開設が困難

・創業融資の借入審査に通らない可能性もある

・住所をWeb検索した場合、同一住所に複数の会社が表示されるので、顧客などから不審に思われる可能性がある

3.その他のオフィス形態の場合

○間借りのメリット

・初期費用無料、または安価

・賃料無料、または安価

・オフィス探しの手間が省ける

○間借りのデメリット

・他者が借りているオフィスのため、レイアウトの設計は会議室の使用など、オフィスに自由度がない

・貸主に気を遣う

・許認可や銀行口座の開設の際、問題になるケースがある

○親族などの自宅のメリット

・初期費用無料、または安価

・賃料無料、または安価

・間借りよりも気兼ねなく使える

・オフィス探しの手間が省ける

○親族などの自宅のデメリット

・親族のプライバシーが守れない可能性がある

・オフィスに自由度がない

・打ち合わせなどで外部の人間を招きづらい

・許認可や銀行口座の開設の際、問題になるケースもある

メリットとデメリットを考えたうえで、あなたの会社にどの形態が一番ふさわしいかを考えて事業を始めていきましょう。

こちらも参考にしてみてください➡「会社設立の5ステップ」

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