3月, 2017年

会社設立のメリットとデメリット

2017-03-21

会社のメリットデメリット

会社設立のメリットとデメリット

会社を設立することはメリットばかりではありません。
あなたが事業を始めるにあたって、メリットとデメリットを理解して置くことは非常に大切な事です。
実際に始める事業に本当に会社を設立することがメリットが大きいのか、個人事業で行うほうがメリットが大きいのかを最初にじっくりと考えて判断するようにしてください。

○会社設立のメリット

1.社会的信用が高い

会社は登記が設立の要件であり、会社の基本情報は法務局に行けば会社関係者以外の誰でも情報を確認できることが社会的な信用度を高める主な理由でしょう。

大手企業と直接取引可能な口座を開設するとき、消費者ターゲットを広く取り通信販売をするとき、資金の借入をするときなどにメリットがあります。

2.税率がほぼ一定です

所得に応じて税率が上がる所得税と異なり、法人税は基本的にほぼ一定です。

支払う税金の割合が一定なだけに、ある程度の所得が確実に見込める場合には会社を設立したほうが個人事業で行うよりも節税になります。

3.役員報酬を支給できます

個人事業主は自分自身に給与を支払うことはできませんが、会社の場合は社長個人に役員報酬を支払い、それを損金(会社の必要経費と考えてください)に計上することができます。

4.社宅や生命保険などの節税策も豊富です

役員の住居を会社で借りて社宅としたり、会社で役員の生命保険に加入したりすれば、経費として会計処理が可能ですから節税対策になります。

○会社設立のデメリット

1.手続きに費用がかかります

定款認証、登記などの手続きに費用がかかります。
会社は設立時以外にも会社の形態が変わるたびに法務局に届け出をしないといけませんが、そのたびに登録免許税が必要になることを覚えておきましょう。

2.会社や税務申告などが複雑です。

税務申告など、複雑な手続きが必要になります。

ただこの申告などはご自分でやらなくても費用を支払うことで外部の専門家にお任せすることで手間は大幅に簡素化することはできます。

会社のメリットとデメリットを理解したあとで「よくある起業の疑問」もご覧になってみてください。

合同会社の社員解任できる?

2017-03-20

会社Q&A

合同会社の社員を解任することはできるのでしょうか?

合同会社の社員には解任という概念がそもそも存在していません

よくニュースなどで業績が悪かったり、株主総会でもめた結果として経営陣が退陣に追い込まれていることを、あなたもよくご存じではないかと思います。

では合同会社でも株式会社と同じように社員(合同会社の社員は株式会社の役員と株主が一緒になったような立場の強い方だと理解しておいてください)を解任できるのかと疑問が浮かぶのと思います。

一言で言ってしまえば、合同会社は株式会社と違って社員を解任することはできないということになります。

では解任できない理由は一体なぜなのでしょうか?

理由は、合同会社は基本的に出資と経営が同一人物である事(経営者兼株主のようなものです)が株式会社と大きく異なるポインントになります。

出資もして経営もしているので「解任」と言う概念自体がそもそも存在していないのです。
簡単に説明しますと1人の会社で自分が解任ということはありませんよね?
「1人ならそもそも解任なんてないじゃないか!」ということではなく、お金を出して経営もしているのですから、解任されないということですね。

解任ができないとなると、あとは期待されるのは本人が自発的に合同会社の社員を辞任することを申告することになります。

社員の辞任を促すためにいくら話し合いを行ったとしても、本人が辞任することを了承しない場合であって、会社に対しての重要な義務を尽くさないなどの正当理由があれば(単にこいつが嫌いなどは理由になりません)まずは社員の除名の訴えを起こし、公示送達という方法で訴状を相手に送達することで判決をもって当該社員を合同会社の社員から除名してもらえる可能性があります。
上記の解任のための手法は会社のルールを定めている会社法という法律に書かれており、紹介した部分は会社法の859条に記載されていますので、一度確認してみてください。

ただ、訴えから結果がでるまでとなると、時間はもちろん訴えに関わることによるあなた自身の負担も相当なものになりますので、簡単には切れないことは理解しておくようにしましょう。

参考:「会社法859条」

新会社法で会社設立が容易になった

2017-03-19

会社設立

新会社法で会社設立が容易になりました

旧会社法では、会社設立は煩雑で難しく、資本金をはじめとする諸条件面で厳しい制約がありました。

しかし、政府の規制緩和制作の影響から、2006年5月1日に会社法が改正されて新しくなりました。

もうずいぶん前の改正なので新会社法という呼び方には違和感が個人的にはありますが、わかりやすいように旧と新で区別したほうが比較は簡単なので使用することにします。

会社法の主な改正点は次の4つになります。

1.最低資本金の廃止

最低資本金は、旧会社法では1000万円以上が必要でしたが、新会社法では1円以上でも会社を設立することが可能です。

最低資本金制度が廃止されたことにより、改正前までは資本金300万円で設立できていた有限会社というものは新規では設立ができなくなりました。

資本金が1円からでも株式会社が設立できるので300万円という枠で区切っていた有限会社の必要性がなくなってしまったんですね。(当たり前なことなんですけどね)

ただ現在も有限会社というものが残っているのは、法律改正前に設立して事業をおこなっていた有限会社は株式会社に形態を変更することなく、そのまま有限会社として活動して問題ないということになっているからです。

会社法が改正されるときには有限会社の経営者に対して法律が改正されるので株式会社へと会社形態を変更しましょうというようなことがいろんな場所で言われていましたが、別に何もしなくても、実はそのまま有限会社として問題なく存在できたんですね。

ちなみにそのような現在残っている有限会社は会社法上は現在は存在していないので特例有限会社とも呼ばれます。

2.取締役などの人数

旧会社法では取締役3名以上、監査役1名以上でしたが、新会社法では取締役1名以上です。

最初は起業家の方が一人で動く会社もありということですが、個人か法人かどちらを選択するかはそれぞれの業種によると思います。

3.払込金保管証明書

旧会社法では、出資金払込時に、金融機関の払込金保管証明書が必要でしたが、新会社法では、発起設立の場合、発起人代表の通帳のコピーなどで代用可能になりました。

4.商号の使用制限

旧会社法では、同一市区町村に同一事業目的の会社が存在する場合、同一または類似の商号は使用できませんでしたが、新会社法では、同一の本店所在地に同一商号を使わなければ使用ができます。

会社設立の5ステップ

2017-03-18

会社設立の5ステップ

会社設立の5ステップ

会社設立には難しい手続きが必要だと考えておられる人が多いでしょうが、会社設立は次の5つのステップさえクリアしてしまえば、そこまで難しい手続きを経ることなく設立することができるのです。

5つだけクリアすればいいのかと思えば、会社設立完了まではそこまでややこしいわけではないと思えますよね。

会社設立の手続きと聞くとほとんどの方が、もう少し大変で難しいと思っているののではないかと思います。
それでは5ステップを見ていくことにしましょう。

ステップ1 会社のイメージの検討

・事業のコンセプトづくりをしましょう。(コンセプトがなければ会社が迷走してしまう可能性大です)

・商号、本店所在地、事業目的、資本金、役員などの検討としっかりとしておきましょう。(これらは後々変更することは可能ですが、変更するにも法務局に届け出が必要ですし、その度に最低でも10000円程度の登録免許税が必要になりますからしっかりと決めておくことは大切になってきます)

ステップ2 発起人会の開催

・基本事項を決定し議事録を作成しておきましょう。

・印鑑証明書取得しておきましょう。

・会社の印鑑発注しておきましょう。(法人印鑑の準備は早めに行っておきましょう)

ステップ3 定款の作成と認証

・各発起人の実印を押印しましょう。(印鑑の種類を間違えないように注意してください)

・公証役場へのFAXしておきましょう。

・公証役場で公証人に定款を認証してもらいましょう。

ステップ4 出資金の払込

・払込口座を決定しておきましょう。

・各発起人からの払込を受けておきましょう。

・通帳の記帳とコピーを取っておきましょう。

ステップ5 登記申請

・登記書類・添付書類の作成しましょう。

・法務局への申請書提出しましょう。

・登録免許税の納付しましょう。

このような段階を踏むことで自分の会社を設立することができます。
ステップ1から5までをチェックしていくことで、設立までの手続きが進んでいることが実感できるのではないでしょうか。

会社設立までの難易度が現在は大きく変化していますので「新会社法で会社設立が容易になった」もご覧になってください。

起業の前にチェックしよう

2017-03-17

起業前チェックリスト

起業チェックリスト

起業の前に必ずチェックしておくと安全な項目を箇条書きでまとめてみました。

最終的なチェック項目として照らし合わせてみてください。

忘れてしまうと罰則があるような保険関係のこともあるので注意してチェックしてください。

1.登記申請までにすること

★企業の目的やニーズなどから事業の方向性と構成を決め、それに合わせたビジネスモデルなどを決定しましょう。

★出資者の間で、社名、事業目的、本店所在地、役員構成、資本金などの項目を決定しておきましょう。

★印鑑証明書を、出資者や役員ごとに必要数取得し、定款を作成しましょう。(定款は紙の定款か電子定款の2つあります)

 さらには株式会社については、公証人による認証を受けなくてはいけませんので注意してください。
 公証人の認証手数料は50000円になりますので、準備して公証役場で認証を受けてください。
 認証手数料は紙の定款でも電子定款でも変化はありません。

★出資者による出資を行い、登記申請書や添付書類の準備をして、本店所在地の法務局で登記申請を行います。

2.事業開始前までにすること

★登記完了後、登記事項証明書(履歴事項全部証明書)を入手し、税務署や都道府県、市町村に税務関連の届出を行います。

★会社の銀行口座を開設します。

 開設のための審査に必要な書類は、各金融機関に確認し、事前に準備しておきましょう。

★資金計画を作成し、設備資金と運転資金といった必要資金を把握しましょう。

 創業融資を受ける場合は専門家に相談しておくといいでしょう。

★社会保険(健康保険、厚生年金保険)への加入手続きを行います。

 許認可が必要な業種については、許認可手続きも合わせて行っておかなくては事業を開始することができませんのでっ十分に注意をしてください。

3.従業員を雇う際にすること

★業務展開や収支計画、資金繰りをもとに人員計画を作成し、どのタイミングで従業員が必要かを検討しましょう。

★採用する従業員との間で、労働時間や給与などの労働条件の合意をしておきましょう。

 労働条件通知書を作成し、従業員に交付しておきましょう。

★適用事業報告を労働基準監督署に提出しましょう。

 時間外労働、休日労働をさせる場合には36協定書も併せて提出しましょう。

★労働保険(労災保険、雇用保険)への加入手続きを行いましょう。

 社会保険に加入する従業員については、その加入手続きも行っておきましょう。

このような感じになります。

すべてチェックが当てはまるようなら安心していいでしょう。

準備は順調に進んでいると言えます。

労働保険や社会保険などは不明なことがある場合にはお近くの労働基準監督署で確認しておくと安全です。

書類を提出しなくてはいけない公的機関に常に相談していることで、安全に手続きを進めることができます。

会社を設立するためにどのような手続きが必要なのかは「会社設立の5ステップ」をご覧になってください。

よくある起業の疑問

2017-03-16

会社に関わる疑問

よくある起業の疑問

1.個人事業と法人で事業を行うのはどう違いますか?

個人事業と法人設立では信用度・費用・税金などの面で違いがあります。

どちらにするか決める際には、あなたの始めようとする事業が個人と法人のどちらがふさわしいのかを客観的に判断するためにも専門家に相談することをお勧めします。

最初は個人事業で開始して軌道にのってから法人化というのもありですし、最初から法人にして融資など資金面での強化をおこなって事業を行うという考えもあります。

最初は個人事業と最初から法人のどちらが良くてどちらが悪いということはありません。
すべては、あなたの事業にふさわしいかどうかで判断を行うようにしましょう。

2.「資本金」ってよく聞くけど、何のことですか?

資本金とは、会社が出資者から集めた元手となるお金のことです。

設備の購入や仕入代金、従業員への給与の支払いなどに使用します。

資本金の額は、外部からの信用や税金などにも影響します。

法律(会社法)の改正で株式会社の資本金は1円からでも設立することができるようになりました。

法律が改正されるまでは今は新規で作れない有限会社(現在は改正前の有限会社が特例有限会社という位置づけで残っているだけです)の最低資本金300万円で株式会社の最低資本金が1000万円というしばりがあったので、現在の起業家のみなさんは以前よりはるかに起業しやすくなったと言えるでしょう。

ただ資本金1円での設立というのは融資を受けるつもりがおありの会社の場合には金融機関への信用性からは当事務所ではお勧めはしませんが、法律的には問題なく作ることは可能です。

3.会社の銀行口座は、いつまでに作ればよいのですか?

会社の銀行口座は、設立手続きが完了し、履歴事項全部証明書を入手した後に申込ができます。

通常、1週間ほどの審査を経てから口座が開設されます。

金融機関は3大メガバンク、地方銀行、信用組合などがありますが、企業当初は地元の金融機関である地方銀行に法人口座を作ることが一般的なのではないでしょうか。

4.補助金は、申請すればすぐもらえるのでしょうか?

補助金は申請しても、採択されなけらばもらえません。

採択されても、もらえる時期は1年後など遅くなるので、融資制度の活用も視野にいれましょう。

補助金だけで事業資金をすべて活用できると考えることは絶対にやめておきましょう。

そもそも無理なことですので。

5.社長も社会保険に加入する必要がありますか?

会社を設立した場合、必ず社会保険(健康保険、厚生年金保険)に加入しなくてはなりません。

たとえ従業員を雇っておらず、社長一人だとしても加入する義務があります。

このあたりが個人事業と法人との大きな違いになるでしょう。

6.「自己資金」には親からの借入もはいりますか?

創業融資の審査要件にある「自己資金」とは、自分たちの力でためたお金だけです。

誰かから借りてきて出資した金額は、自己資金とは認定されませんので注意しましょう。

起業の疑問を確認した後は「起業の前にチェックしよう」もご覧になってください。

新たな会社ができるまで!

2017-03-15

設立までの流れ

会社設立までの流れ

ここでは会社が作られていくまでの流れを順番に解説していきます。
あなたが会社設立日にこだわりがあって、記念日などを会社設立日として登記したいと考えているのであれば、流れを把握して必要となる日数を逆算して動くようにしてください。

1.Step1 会社について知る

   会社と個人事業主の違いや、会社の種類ごとの違いを知る。
   必要日数目安 7~10日。

2.Step2 基本事項を決定

   社名や会社の本拠地など、基本事項を決める際のポイントを知る。
   必要日数目安 10~20日。

3.Step3 出資金などを決定

   出資金額や出資割合、役員の構成を決める。
   必要日数目安 7~10日。

4.Step4 定款の作成・認証

   定款の作成方法や、株式会社の定款認証について知る。
   必要日数目安 7~10日。

5.Step5 登記申請

   登記申請の方法や、登記のための書類について知る。
   必要日数目安 7~10日。

6.Step6 役所への届出

   会社設立後、どのような書類をどこに提出すればよいのかを知る。
   必要日数目安 7~10日。

 
必要の目安としてしている日程はあくまでも一般的なもですので、起業する会社の形態によっては期間が前後することはあります。

会社を作ろうとは考えているけどいろいろとわかんないなと思うので「よくある起業の疑問」もご覧になってください。

起業前の心構え

2017-03-14

起業前の心構え

起業の心得

1.起業は準備が8割。万全の態勢で!

起業すると、最初の売り上げの入金があるまではひたすらお金が減っていく状態になりますが(お金の減るスピードは業種によってかなりの違いがあるでしょう)、事前の準備が万全であれば無駄な心配をしなくてすみます。
徹底した準備こそが、安全かつ迅速に起業するコツです。

2.スピードを武器に全力で駆け抜けよう!

財力もマンパワーも少ない駆け出し起業家が、大手企業に勝てるのはスピードとフットワークです。
資金力や企業規模などの、どうあがいても開業当初の会社が勝てない部分で勝負することなくスピードとフットワークでお客様に対応していくようにしましょう。

勝負どころは全力で駆け抜けましょう。
考えてから走るのではなく、走りながら考える感覚です。

3.魅力的なビジネスモデルに育てよう!

お客様にとって魅力的な商品やサービス、ビジネスモデルを提供することが、あなたの事業の成功への近道です。
試行錯誤の中で改良を重ねながら(トライ&エラーを忘れずに)、成功ゾーンを探り当てていきましょう。

4.どのようにPRするか、集客方法を考えよう!

あなたの会社がどんなに魅力的な商品・サービスを提供していたとしても、お客様として考えるターゲットとなる人々に商品やサービスを理解してもらわない限り、事業の売上にはつながることはありません。
どのようにPRして集客するか、徹底的に戦略を練っておきましょう。

経営知識だけでなくマーケティングの知識も備えておくとさらに強力と言えるでしょう。

5.金銭感覚と管理能力を身につけよう!

現在の法律(会社法という法律で定められています)では資本金は1円からでも会社を作ることは可能ですので、会社を作ってみたいという考えだけならいくらでも可能ですが、夢だけでは実際に起業して事業を継続していくことはかなり厳しいと言わざるを得ないでしょう。

起業するには資金がいくら必要で、どうやって資金調達するか、会社を維持発展させるには最低でも毎月または毎年いくらの売上が必要かと、現実をしっかりと見て、厳しく検証しましょう。

ただ、先ほどの現実をすべて悲観的に考えてしまうと、おそらくほとんどの方が怖くて起業できなくなってしまいますので、あくまでも客観的にという感じで、あなたの行う事業を見つめることが大切だと考えてください。

6.いつでも相談できる専門家を見つけておこう!

会社経営には、さまざまな知識とそれを実行するマンパワーが必要です。

一人ですべてのことを考え、実行していくのはどのように優秀な経営者であっても無理なことです。

いつもそばで応援してくれる、頼もしい専門家を見つけておきましょう。

当事務所にご依頼の場合には設立後の会社の形態変更も当事務所のネットワークを通じて最適な専門家をご紹介することが可能です。

起業前の心構えとともに会社設立の流れも参考にご覧になってください。

設立の狙いとふさわしい法人は何か?

2017-03-11

社団法人・財団法人

☆社団法人や財団法人の設立の狙いとあなたにふさわしい法人は何か考えよう

一般社団法人や一般財団法人を設立しようと考える動機は様々にあると思います。

下記に表にまとめて例として挙げてみましたので、目的別にあなたが行おうと考えている社会貢献活動がどこになるのかを判断して、一般財団法人がふさわしいのか、一般財団法人がふさわしいのかを判断して最適な形態の法人で社会貢献活動に積極的に参加していただきたいと思っています。

設立をするために必要となる最低限の手続きに関しては、どのような動機で設立をしようと考えても同じになりますが、当該法人の事業目的だけでなく、社員・理事・監事・評議員の公正はどのようにするのか、当面の法人運営方法はどうするのか、将来にそなえてどのような布石を打つべきなのかなどは、設立の目的によって大きく変化してくるでしょう。

法人を継続して存続させるためには、税法上の問題を考えることも必要となってきます。

設立にあたって予想される状況をまとめましたので、あなたの状況に応じて最初の段階のプランをしっかりと立てるようにしましょう。

☆一般社団法人と一般財団法人の比較

 

設立の状況 設立のねらいと目的 適した法人の形
任意団体が法人格を取得 ・法人格の取得 理事会を設置する形の一般社団法人設立がふさわしいと思われます。
公益法人を目指してNPO法人からの転換 ・認定NPO法人と比較すると公益法人へ移行することが簡単になること。

・税法上の収益事業でも公益目的事業は非課税となる公益法人のメリットを活用する。

関連グループが企業を構成員として法人を設立する ・企業グループとして社会貢献活動の推進。
同業者団体を設立する ・同業者での公益活動、社会貢献活動または共益活動の推進。
地方公共団体からの一部の事業を分離させる ・事業の自立化を図る。

・組織をスリム化したい。

少人数の仲間で社会貢献のできる法人を設立する ・設立と運営が比較的簡単であること。 理事会と監事を置かない一般社団法人の設立がふさわしいと思われます
法人構成員の少ない同業者団体を設立する ・効率的な法人運営を目指す。
個人が博物館、奨学金支給などの社会貢献活動を実施するために資産を出して法人を設立する ・想いを将来につなげる手段として。

・相続税の節税対策として。

一般財団法人を設立することがふさわしいと思われます。
企業が社会貢献活動のために資金を出して法人を設立する ・永続的、安定的な社会貢献活動を実施するために。

設立時に知っておくと得をする用語

2017-03-10

社団法人・財団法人
ここでは設立時に知っておくと得というか役に立つ用語を説明していきます。

知っていれば設立時には役に立つので参考にしてください。

★公益性の判断

一般社団法人と一般財団法人は、公益認定を受けることで公益社団法人と公益財団法人となることができます。

公益認定を受けるためには行政庁(国や地方公共団体)により「公益性の有無の判定」を受けることになります。

行政庁(国や地方公共団体)が公益認定をするにあたっては、公益目的事業を行うことを主たる目的としているのかといった18個の基準が公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の第5条に書かれています。

★剰余金の有無と剰余金の非分配

法人制度において、非営利とは何かという事に関しては法律に明文の規定は存在していませんが、一般的には社員または設立者が利益の分配を受けず、法人解散時に残余財産に対する持ち分を有しないこととされています。

社員または設立者に剰余金または残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定款の定めは無効とされています。

簡単に説明すると株式会社が株主に配当金があるのに対して、非営利団体では配当金のようなものは存在していないと理解するとわかりやすいのではないでしょうか。

★準則主義とは何か?

法律に一定の要件を設けて、その要件を満たすものは官庁の許可や認可を要せずに一定の手続きで一定の法律効果を認めることを準則主義と言います。

一般社団法人と一般財団法人の設立の場合には法律で決められている要件を満たせば法人の設立が認められるので準則主義ということになります。

法改正前の旧公益法人制度は官庁の許可がなければ法人を設立することはできませんでしたが、公益法人制度改革により設立の方法が変更になりました。

★定款とはどんなもの?

定款とは、法人の目的、活動内容、組織など法人の運営に必要な事項を定めた法人のルール(国で言うと憲法のようなもの)になります。

法人の組織・活動の根本規則であり、法人設立時の社員(一般社団法人の場合の呼称です)または設立者(一般財団法人の場合の呼称です)によって作成されることになります。

一般的に法人は法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負うこともあります。

★定款認証と公証人の認証とは

定款認証とは、法人設立時に作成する定款を公証役場において認証してもらうことを言います。

定款の内容の明確性と確実性を考えて、法的安定性を確保するため、設立時社員(一般社団法人の場合)または設立者(一般財団法人の場合)により作成された定款は、公証人の認証を受けなければ効力を生じませんので注意しましょう。

公証人って何?という方は地元の都道府県には確実に何か所かは公証役場がありますので、一度確認してみるといいのではないでしょうか。

公証役場で書類を作成して最終的に仕上げてくださる方が公証人と呼ばれる人になります。

★公益認定

公益目的事業を行う一般社団法人または一般財団法人は、行政庁に公益認定の申請を行うことができます。

したがって、公益社団法人または公益財団法人を目指す場合には、最初に一般社団法人または一般財団法人を設立しないといけません。

★社員(正会員)

社員とは一般社団法人の構成員のことで、社員総会での議決権行使等を通じて法人運営に参加できる社団法人の中心となる人のことです。

社員と呼ばれていますが、株式会社の社員と呼ばれている法律上の従業員のことではなく、株式会社のオーナーである株主のような存在だと理解してください。

一般的に正会員と呼ばれています。

株式会社の株主と異なり、一般社団法人の社員は配当を受けることはできません。

入会と退会は任意ですが、総社員の同意による退会、除名などの法定退会があります。

通常、社団法人には正会員のほかに賛助会員や名誉会員などがある場合がありますが、どの種別の会員が法律上の社員にあたるかを、あらかじめ明確にしておかないといけません。

★社員総会

社員総会は、社員で構成される、一般社団法人の最高決議機関になります。

理事会を設置していない社団法人は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律に規定する事項その他一切の事項について決議することができますが、理事会を設置する一般社団法人は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限って決議することができます。

★評議員

評議員は一般社団法人・公益社団法人の構成員の1つで、評議員は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律で新たに役員として設けられました。

従来の財団法人制度における評議員とは異なり、一般社団法人における社員のような役割を持っています。

評議員は一般財団法人の最高の決議機関である評議員会を構成し、その決議に参加します。

★評議員会

評議員会は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律で新たに設けられた一般財団法人の最高決議機関で、評議員によって組織されています。

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の規定する事項及び定款で定めた事項に限り決議することができるとされています。

社員総会の役割に似た機関ですが、全く同じではなく、社員総会と評議員会では多少の違いが存在しています。

★公益目的事業

公益目的事業とは、学術、技芸、慈善その他の公益に関する事業であって、不特定多数の者の利益の増進に寄与する事業を言います。

事業の種類は公益認定法別表というものに22個の事業が挙げられています。

★寄付金控除

個人が、国、地方公共団体および公益法人等に対して寄付金を支出したときは、所要の書類を添付し確定申告することにより一定の葉にで所得税の所得金額から控除されます。

これを寄付金控除と呼んでいます。

また、所得税額の特別控除を受けることができる場合もあります。

都道府県および市区町村が条例により指定した寄付金の場合は個人住民税の優遇措置があります。

★任意団体(権利能力なき社団)

共通の目的を実現しようとする人の集まりで、社員総会や理事会といった内部組織を設けているが、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律に基づく手続きを取っておらず、法人となっていない団体を言います。

法人格のない団体で、法律上は権利能力なき社団と呼ばれます。

★理事

一般社団法人、一般財団法人の構成員の種類です。

理事会を設置する時には、理事は法人の機関である理事会を組織し、理事会の決定に参画します。

理事会を設置していない一般社団法人の場合は理事が法人の業務を遂行することになります。

★理事会

法人の業務執行の決定、理事の職務執行の監督、代表理事と業務執行理事の選定や解職のほかに、社員総会の日時、場所、目的である事項の決定、規則の制定や改廃を行う機関で、法人のすべての理事で構成されています。

法人を担う中心的な機関です。

理事会の設置は一般社団法人は任意で一般財団法人と公益社団法人は義務になります。

★監事

監事とは一般社団法人、一般財団法人の構成員の種類で、株式会社で言えば監査役にあたる存在です。

監事は理事の職務執行を監査し、監査報告を作成しなければなりません。

また、いつでも理事や使用人に事業の報告を求めることができます。

★主務官庁の許可

法令に基づき一般的に禁止されている行為について、特定の場合または相手方に限ってその禁止を解除するという法律効果を有する行政行為のことを行政法上の許可と言います。

改正前の民法第34条では、社団または財団は主務官庁の許可がなければ法人となることができませんでした。

現在は準則主義になっていますので、主務官庁の許可は必要ありません。

行政法上の許可は一般的な意味の許可とは意味合いがかなり違っています。

★公益事業・収益事業・共益事業

公益事業とは、公益認定法に定める公益目的事業をいい、収益事業とは法人の事業費等にあてるために営利を目的として行う事業をいい、共益事業とは、社員相互だけで利益を目的とする事業をいいます。

公益法人は、公益目的事業比率が50%である限り、収益事業等を行うことができます。

法人税では収益事業として34個の事業が法律で定められています。

★みなし寄付金制度

公益社団法人と公益財団法人は、法人税法上、収益事業に属する資産の中からその収益事業以外の事業で、自ら行う公益目的事業のために支出した金額を、その収益事業にかかる寄付金の額とみなして一定限度額を損金算入できることをいいます。

非営利法人には、みなし寄付金制度の適用はありません。

みなし寄付金とは外部への寄付というわけではなく、税金の計算上は寄付をした金額として扱われるということです。

★利子所得の源泉徴収不適用

源泉徴収とは、給料などを支払うものが、支払いを行うときに、支払額から所得税などを差し引いて国などに納付する制度のことです。

利子所得は原則として、その支払いを受けるとき利子所得の金額に一律20%の税率を乗じて算出した所得税が源泉徴収されますが、公益社団法人と公益財団法人の場合には、源泉徴収は行われません。

★みなし譲渡所得の非課税

個人が、土地、株式等の資産を法人に寄付した場合、寄付等の時価で譲渡があったものとみなされて(これをみなし譲渡所得といいます)資産の取得時から寄付時までの値上がり益に対して所得課税されます。

しかし、これからの資産を公益社団法人と公益財団法人及び、特定の一般法人等に寄付した場合に、その寄付が教育または科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与すること等所定の要件を満たすものとして国税庁長官の承認を受けたときは、贈与や遺贈による譲渡はなかったものとして所得税課税はされないという定めが法律(租税特別措置法)に存在しています。

なお、承認が取り消されたときは、原則として譲渡を受けた法人には課税されることになります。

あなた自身がどの法人を開設することが目的としている活動にふさわしいか判断するためには「設立の狙いとふさわしい法人は何か?」をご覧になってください。

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