4月, 2016年

NPO法人には税金はかからないのか?

2016-04-08

NPO法人には課税はされないのか?

NPO法人と税金についてのお話しをしていきたいと思います。

一般的な認識ですと、NPO法人は公益性が高く、日本語での呼称が特定非営利活動法人ということなので、税金は基本的には免除されている、もしくは株式会社や合同会社といった営利法人と異なって税金面では優遇されているのではないかというイメージがある方が多いのではないかと思われます。

しかし、すべての面に関してNPO法人だからということで、税金面で免除されたり優遇されているわけではありません。

例えば、NPO法人名義として、不動産や自動車などを所有する場合には、原則として固定資産税や自動車税といった税金は支払わなければいけません。

また、NPO法人は、法人税法上では公益法人等と同様に扱われますので、次に挙げる3つの要件を満たすNPO法人は法人税を支払う必要がでてきます。

以下に法人税を支払う指針となる3つの要件を挙げておきます。

①NPO法人が法人税法施行令第5条に定められた34業種に該当する事業を行っていること

②継続的に事業を行っていること

③事業場を設けて事業を行っていること

この3つすべての要件を満たすとNPO法人でも法人税の支払い義務が発生してきます。

法人税は、収益に対して課される税金ですから、収益がなく赤字の場合には法人税を支払う必要はありませんが、法人住民税の均等割については、会計上は赤字であったとしても支払いの義務が生じるので課税されることになります。

たた、法人住民税は全国的に統一されているわけではなく、都道府県や市区町村の条例によって、一定の条件を満たすNPO法人が事前に申請をしていれば、赤字の場合には法人住民税の均等割を免除するという制度を設けていることもありますので、NPO法人が所在地を置いている地方自治体に確認するようにしてください。

役員や社員についての書類を作成しよう

2016-04-08

ここではNPO法人を設立する場合に役員や社員について必要になる書類を説明していきますので、書類を確認したうえで、足りないものがないかどうかをチェックしてください。

役員名簿及び役員のうち報酬を受ける名簿

役員に関して設立認証の際に提出する書類としては、役員名簿があります。

役員名簿には、理事や監事の氏名と役職、住所または居所を記載します。

その際に、住所又は居所と氏名については、住民票上の記載と完全に一致していなければいけませんので、番地などの表記については特に注意して確認するようにしてください。

法人の理事の中から理事長や副理事長を選任している場合には、役職名を「理事長」や「副理事長」と記載することになります。

役員の中で役員報酬を得ているものがいる場合には、役員名簿に報酬の有無を記載します。

この場合には「報酬の有無」という欄を設けてそこに「有」と「無」を記載するようにします。

役員名簿は2部提出することになりますので準備するようにしましょう。

就任承諾書及び宣誓書の写し

役員については、役員の職に就くことと欠格事由に該当しないこと、そして法律に違反しないことを明示した就任承諾書および宣誓書を提出してもらいましょう。

設立認証のときには、就任承諾書および宣誓書の写しを提出することになります。

書面は役員ごとに提出してもらうことになりますが、住所または居所と氏名については添付する住民票の記載と完全に一致させなければいけませんので、役員から提出を受けたときには、特に番地やマンションやアパートであれば部屋番号などの書き方が正しいかどうかを確認するようにしましょう。

就任する役職名については、この書面では役員名簿と異なり、理事か監事と記載することになります。

役員名簿で記載した理事長や副理事長とは記載しませんので注意してください。

通常、書面には役員への就任の承諾を記載するとともに、「特定非営利活動促進法第20条各号に該当しないこと」と「特定非営利活動促進法第21条の規定に違反しないこと」を誓約する旨の記載をすることになります。

この中で、特定非営利活動促進法第20条各号に該当しないこととは、NPO法人の役員になれない場合について規定されたもので、破産者で復権していない者や、成年被後見人などが該当することになります。

もう一つの特定非営利活動促進法第21条の規定は、役員の親族に関する制限を定めた規定になっています。

住所または居所を証明する書面

役員の就任承諾書および宣誓書とともに、各役員の住所または居所を証明する書面を提出します。

日本人であれば、住民票の写しを提出することになりますが、外国人の方などで住民票が無い方の場合には、本人の居所を管轄する自治体の首長が発行する証明書などを提出します。

住民票の写しの記載内容についてですが、本籍や続柄の記載は必要ありません。

証明の必要がある本人について記載されていれば問題はありませんので、世帯全員の記載がされた住民票を提出する必要はありません。

社員名簿

社員名簿には最低10人以上の社員の氏名と住所または居所を記載します。

複数の種類の社員がいる場合には正会員に相当する会員10人以上の住所または居所と氏名の記載が必要になります。

10人以上であれば何名書いても問題ありませんので、全社員を記載しても問題はありませんが、設立前の手間を考えると10人で抑えておくほうがいいと思われます。

なお社員には団体が含まれることもあります。

団体を社員として記載する場合には、団体名の他に社員として記載する団体の代表者の氏名を記載することになります。

住所または居所については、団体の事務所の住所を記載することになります。

役員や社員、スタッフを決める

2016-04-08

NPO法人にはどんな構成員が必要になるのか?

NPO法人は、社員、理事、監事で構成されています。

このような肩書のある構成員とは別に、実際に作業を行う職員も大切な人材になります。

社員とはNPO法人の構成員のことを言います。

一般的な会社の従業員のような立場ではなく、株式会社で言えば株主のような立場にある方と言えるでしょう。

ただ株式会社の株主のような立場だからといっても、NPO法人は非営利の法人ですから、株式会社の株主のように法人の利益が出たから配当金があるというようなことはありません。

理事はNPO法人の運営について重要な事項を決定する人のことで、株式会社で言えば取締役のような存在と言えるでしょう。

監事は理事の業務や法人の活動、財産状況について監査する役割を担う、株式会社で言えば監査役のような存在と言えるでしょう。

職員というのが株式会社で言えば従業員に当たる存在になります。

またボランティアスタッフも該当するでしょう。

職員は有償の場合と無償の場合がありますが、従業員として採用する場合には、通常の会社と同じように雇用契約を結ぶことになります。

NPO法人を設立するために法律上満たさなければいけない条件は?

NPO法人を設立するには、最低でも10人以上の社員が必要となります。

会員の種類が複数ある場合には、そのなかで一般的な会員(正会員と賛助会員がある場合には正会員のことになります)が社員ということになります。

ですから、正会員と賛助会員を合わせて10人以上がいたとしても、法的に社員となる正会員が10人以上いない場合には、NPO法人を設立することはできませんので要注意です。

また、役員として最低でも3人以上の理事と1人以上の監事が必要となります。

役員は、社員の中から選んでも社員以外から選んでも問題はありません。

役員については、配偶者(夫または妻のこと)、親族(三親等以内)の人数については制限が設けられています。

配偶者や親族が複数の役員になる場合には人数の割合に上限が決められています。

具体的には、親族の役員の数が役員の総数の3分の1を超えてはならないことになっています。

したがって役員が4人~5人までと少ない場合には役員間に親族の者を含めることはできません。

役員が6人~8人の場合には2人、役員が9人の場合には3人ということになります。

また、役員の中で役員報酬を受け取る人の数が役員総数の3分の1以下でなければならないという決まりもあります。

役員報酬は通常支払われる給与とは別のものになります。

したがって、役員はNPO法人から一切の金銭を受け取ることができないというわけではありません。

役員以外のスタッフと同じように働いた分には給料として支払われることになります。

ちなみに役員報酬は支払うことを義務付けられているわけではありませんので、役員報酬のない法人であっても全く問題はありません。

NPO法人に禁止されていること

NPO法人の活動は、メインとなる事業以外のその他の事業によって収益を上げることは可能になっています。

ただし、そこで得た収益を社員に配分することはできません。

この点が、利益が上がれば株主に配当できる株式会社との大きな違いと言えるでしょう。

また、社員を集める際には不合理な制限をつけることもできません。

例えば、出身の学校や居住地に制限をつけたり、入会金や会費を著しく高額にすることは原則として認められていません。

基本的に社員の募集については、広く一般に開かれた状況にすることが望ましいとされているわけです。

したがって、社員への申し出があった場合、通常は断ることはできません。

また社員の退会についても制限を設けることはできません。

社員はいつでも本人が退会したいときにできるようにしておかなければいけません。

その際に、社員から得た入会金などについては、通常返還しなければならないとは定められてはいませんので、定款などに明記している場合には、入会金を返還する必要はありません。

ただし、定款に返還するとの記載がある場合には退会する社員に入会金を返還するようにしましょう。

これまでに述べた社員の資格の得喪についての制限は、あくまでも正会員についてのものになります。

賛助会員などの会員があるNPO法人の場合には正会員以外の会員については、ある程度の制限をつけても問題ありません。

また、NPO法人の活動目的やNPO法人のバックグラウンドについても制限が設けられています。

活動目的としては、宗教活動や政治活動を主たる目的として活動することはできません。

宗教活動とは、一定の宗教の布教活動を行うような場合になります。

政治活動とは、特定の政党を支持したり反対したりするような活動になります。

バックグラウンド制限とは、NPO法人が暴力団や暴力団員の統制下にないことが必要になります。

またNPO法人自体が暴力団そのものである場合は当然ですが却下されることになります。

NPO法人に関わる人の一覧

種類 権限
理事 NPO法人の役員であり、NPO法人の業務内容を決定し執行する。

NPO法人に最低でも3人以上必要ですべての理事に代表権がある。

監事 NPO法人の役員であり、理事の業務執行や収支状況を監督する。

NPO法人に最低でも1人以上必要。

社員 NPO法人の社員総会において議決権を持っているもののことで、従業員とは異なる。
スタッフなど NPO法人の労働者のこと。

設立認証申請書と定款を作成しよう

2016-04-07

設立認証申請書と定款を作成しよう

設立認証申請書にはどんなことを記載するのか?

NPO法人の設立時には、設立の認証を受けるために、所轄庁に設立認証申請書を提出しなくてはいけません。

設立認証申請書のフォーマットについては申請先となる所轄庁(内閣府または都道府県)で指定されていますから確認をするようにしましょう。

設立認証申請書には、法人の名称、代表者の氏名、主たる事務所とその他の事務所の所在地
定款に記載された目的を記載します。

この中で、法人の名称と定款に記載された目的については定款に記載した内容と完全に一致させなければいけないことになっていますので、十分に確認するようにしましょう。

次に代表者の氏名ですが、一般的には法人の理事長となる人物の氏名を記載することとしています。

主たる事務所とその他の事務所の所在地については、町名・番地まで省略をせずに記載するようにしましょう。

主たる事務所以外のその他の事務所が複数ある場合には、省略をすることなく、事務所のすべての住所を記載するようにしましょう。

申請書には申請書を提出する年月日を記載し、申請者の氏名・住所または居所・電話番号を記載の上で押印します。

押印は実印が必須ではなく認印でも問題はありません。

また申請者が外国人の場合には印鑑を使用しない国の方もおられますので、押印ではなく署名がだけでも認められることになっています。

定款にはどのようなことを記載するのか?

NPO法人を設立する場合には定款を作成しなければいけません。

定款には次に挙げる内容について記載をしていなくてはいけませんので、確認をするようにしてください。

①目的

受益対象者の範囲、主な事業、設立される法人の事業活動によって社会にどのような利益がもたらされるのか、法人としての最終目標などを具体的に記載して、特定非営利活動を行うことを主たる目的とした法人であることを明らかにしないといけません。

②名称

社会福祉法人や学校法人など、他の法律でその目的の団体以外に使用することを禁止されている名称を使用することはできませんので注意が必要です。

すでに他のNPO法人で使用されている名称を使用することは法律的には問題はないのですが、紛らわしいことになり事業活動にも支障が出る可能性もありますので、よほど思い入れのある名前で絶対に譲ることができない名前でない限りは、他の法人にはない名称を考えるようにしましょう。

③その法人が行う特定非営利活動の種類と事業の種類、その他の事業を行う法人の場合にはその事業の種類と事業に関すること

法人の事業活動の種類については具体的に記載するようにしましょう。

一つだけではなく複数でも全く問題ありません。

現在は行っていないですが、将来的に活動する予定のあるものについても定款に記載しておくといいでしょう。

事業の種類については「特定非営利活動にかかる事業」と「その他の事業」に分けて記載するようにします。

④主たる事務所とその他の事務所の所在地

主たる事務所とその他の事務所については明確にわけて記載するようにしましょう。

その他の事務所が複数存在する場合には、すべての事務所の所在地を記載するようにしましょう。

特に複数の都道府県に事務所がある場合には、その事実がわかるように都道府県名から番地までの住所を記載してください。

⑤社員の資格の得喪に関すること

正会員やその他の会員など、会員についてはその法人特有の名称で記載しても問題はありません。

ただし、法律上の社員にあたる会員については、入会に制限をつけることは原則としてできないので注意するようにしましょう。

入会金や会費などについても定めるようにします。

なお退会届を出した場合や本人が死亡した場合など、会員の資格を失う場合についても記載しておくようにしましょう。

特に退会に関しては、任意に退会できることを明記するようにしましょう。

⑥役員について

役員というのは、法人の理事と監事のことです。

理事は3人以上、監事は1人以上は必要となります。

役員の定数についても定めることになりますが、その時には役員数の上限と下限に幅を持たせて定めることも可能です。

役員の選任方法、職務、任期、欠員が出た場合の補充方法、解任、役員報酬などについても明記しておきます。

また、職員を置くと決めた場合には、その事実についても記載しておくようにします。

⑦会議について

通常総会、臨時総会を実施する場合について記載します。

通常総会については少なくとも年に1回以上開催することを明記します。

総会の招集、臨時総会の開催条件、議長、定足数、議決、議決権、委任の方法、議事録の作成義務などについても記載しておきます。

理事会についても通常総会、臨時総会と同じように定めておきましょう。

⑧資産について

資産の構成、区分、管理について定めておきます。

⑨会計について

会計の原則と区分、事業計画、予算、事業報告、決算について定めておきます。

⑩事業年度について

法人の具体的な事業年度について明記しておきます。

⑪解散について

法人の解散事由と社員の承諾、所轄庁の認定について具体的に記載しておきます。

また残余財産の扱いについても明記しておきましょう。

⑫定款の変更について

所轄庁の認証を必要とする定款の変更について記載しておきます。

所轄庁の変更を必要としない事務所の変更や資産に関する事項、公告方法など認証が不要な変更についても明記しておくと便利です。

⑬公告の方法について

公告は第三者の権利を保護するためのものになります。

具体的には、官報、日刊新聞紙、法人のホームページから都合がいいと思うものを選択してください。

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